金属アレルギー治療
金属アレルギーの方へ
なぜ「金属アレルギー=金属を使わないセラミックやジルコニアの治療方法」になってしまうのでしょうか?まだまだ金属で治療方法を探るべきです。
金属アレルギーの方の治療について
まず、原因物質(アレルギーの原因)の究明が第一です。専門の皮膚科や大学病院などで検査をしてください。当院からも、信頼できる病院を紹介できます。
手のひらや足の裏、脇の下など皮膚の弱いところに発疹ができるのが金属アレルギーの症状と思われがちですが、これ以外にも慢性疲労を引き起こす原因になりえます。
- 朝起きる時がだるい
- 妙に疲れやすい
など。
最近、銀(シルバー)パラジウムのアレルギーの患者さんが増えています。これは健康保険の歯の材料として大量に使用されているためと思われます。
「金属アレルギーだからメタルはダメ、セラミックやジルコニアで」と、金属を毛嫌いする患者さんや医院が多いのは事実です。ところが、金属は歯に馴染みやすく強度があるので、うまく使えば長期間口の中で機能します。ですから、原因物質の詳しい究明が大切です。
例えば、Pd(パラジウム)、銀(シルバー)、銅が代表的な物質ですが、特定できればその成分が入っていない金属を使用するなど、回避するやり方はいろいろあります。皮膚科専門医よりPd、Ir(イリジウム)、In(インジウム)が原因と診断された方がいらっしゃいましたが、丹念にPdフリーIr、Inフリーを探して立派に金属で治療したり、裏側を金属で補強したセラミックにできます。当然、金属のないオールセラミックより、金属の支えがあるセラミックの方が強いからです。
一旦、金属を諦めてしまうと、あなた自身が長期に渡って不自由な治療を強いられる結果になります。当院では、吟味したいろいろな種類の金属を使った治療を行っています。一度ご相談ください。
金属の素材について
「金・銀・銅の順に安全なのか?」
「答えはNO!」
ゴールド(金)は、純度によりますが生体材料(口の中に入れるもの)としてはOK。ただし純度が低くなると銅アレルギーが出てきます。14K・18Kはゴールドの純度ですが、このK(カラット)数が金・銅との%(割合)です。純金を薄める銅のメタルをカラットメタルと呼んでいます。
念のため、当院はカラットメタルで薄めることはしていません。生物安全試験を通った合金のみを使用しております。
「銀(シルバー)は安全か?」
「答えはNO!」
銀(シルバー)は高級な装飾品で取り扱われていますが、生体材料にはまったく向いていません。口の中であっという間に真っ黒に変色してしまいます。
●暗殺を防いだシルバー
エジプト時代に皇帝が暗殺を警戒して、シルバー(銀)の食器を常用しました。この時代はヒ素毒の暗殺が主流だったため、ヒ素に黒変する食器が好まれたからです。もう一つ、ナイルの水はあまり綺麗ではないため銀の殺菌作用、オリゴジナミー作用があるため好まれたといわれています。
「銅はどうか?」
「答えはNO!」
10円玉を口の中に入れることを想像してみてください。カナ気がして、しゃぶっていられないはずです。
安全なベスト4
- チタン→インプラント
- ゴールド(金)
- セラミック(白色)
- ジルコニア(パール色)
院長コメント
当院では、いろいろな金属のサンプルを用意しています。簡易的には、Oリングテストである程度、金属の良し悪しが判明できます。